【フォーラムアイ】東北電力が地域課題解決へ専任チームを発足
【東北電力】
東北電力は昨年4月、地域課題解決に挑む専任チームを設置した。
CN、DX、人財を切り口に、地域との価値共創に向けた取り組みを進める。
東北6県・新潟県では人口減少や少子高齢化、地域産業の衰退など、さまざまな課題が他の地域よりも速いスピードで顕在化している。こうした状況を踏まえ、東北電力は昨年4月、総務・地域共創部門内に地域課題解決に挑む専任チームを設置した。同チームは、課題を抱える自治体などに対して、「CN(カーボンニュートラル)」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「人財」の切り口から、地域課題の解決策を立案・展開し、「地域との価値共創」に取り組んでいくことをミッションに活動している。
今回は、同チームが発足以降進めてきた取り組みについて詳しく紹介する。

経済的・社会的価値の創出 生産者に新たな収益源を
地域のサステナブル(持続可能)な農業の実現を目指し、昨年9月に農業由来カーボン・クレジットの活用を開始した。
農業は地域経済の根幹を担う重要な産業である一方、近年は収益性の低下や就農者の高齢化・後継者不足などさまざまな課題が深刻化している。
本取り組みでは、東北6県・新潟県の米の生産者が、フェイガー社のプロジェクトに参加し、J―クレジット制度の「水稲栽培における中干し期間の延長」という方法論に基づき、温室効果ガスの排出削減量としてフェイガー社が認証を受けたクレジットを東北電力が購入する。これにより生産者は新たな収益源が確保できる。加えて、水稲栽培において出穂前に一度、水田の水を抜き、稲の成長をコントロールする「中干し」の期間を延長することで、温室効果ガスの排出量が削減され、地域のカーボンニュートラル推進にも寄与し、経済的価値と社会的価値の両方を創出できる。
購入したクレジットは東北電力が主催・協賛するイベントなどのオフセットに活用するほか、事業所のオフセットや、希望する企業への販売も検討している。今後は、プロジェクトに参加する生産者を増やすとともに、本取り組みの社会的意義の発信を通じて、クレジット創出の輪を広げ、地域全体でのサステナブルな農業の実現を促進していく。
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