【フォーラムアイ】SS運営の効率化へ トキコが展開するAI利用の次世代型給油システム
地方の人口減少や人手不足に伴う「ガソリンスタンド過疎化問題」が社会課題となる中、AIを活用し、安全性を維持して少ない人手で効率的にスタンド運営を支えるサービスが登場した。トキコシステムソリューションズの「AI給油システムAi-Mille(アイミル)」だ。
給油作業は有人からセルフ化への流れをたどり効率的な運用を進めてきた。もはやセルフスタンドは一般的な光景だ。ただ、セルフといえども、スタンド内にはスタッフが常駐し、セルフ給油しようとするユーザーの様子を監視している。スタッフが許可を出さない限り給油できない仕組みとなっている。実はこの業務が手間で、トキコはこの改善策を模索してきた。

千枚単位の画像解析 空き時間に他業務
全国の複数のスタンド運営側と協力し、2018年からユーザーが給油にまつわる作業の様子などの検出対象を、千枚単位の画像に収めてAI解析を進めてきた。フランス語で1000を意味する「ミル」を由来にアイミルと名付けたゆえんだ。
給油の各レーンの天井に1台のAIカメラを設置。「ディスペンサーのノズルが正しく一般車両などの給油口に挿入されたか」、「複数人ではなく必ず一人で給油するかどうか」、「給油中にユーザーがその場を離れていないか」、「4輪なのか2輪なのか」などスタッフに代わってAIが自動的に判断する。携行缶やポリ缶なども区別。「誤って携行缶にガソリンを給油しないか」を判断する。カメラ以外にもセンサーを設置しており火気を検知する。危険なく正常に給油動作がなされていることをAIが判断した場合、スタッフに代わって「GO」サインを出し、ユーザーは自身で給油できる。
一方で、AIが「正常な給油作業ではない」と判断するケース、あるいは「そもそも判断できないケース」もある。その場合はAIによって警報アラームが発報され、スタッフが目視して判断する。後者の「判断できない」というのはカメラに収まらない、あるいは特殊な車両など、一定のケースが存在する。
「複数のカメラを設置すれば解決可能だが、運用費との見合いで『給油の各レーンにカメラ1台』が最適解」という。さらに「実証では『人の手』によって1日に750回ほどの給油許可を与えていたセルフスタンドでは、今回の仕組みで85%程度をAIが担えた。AI代替による空いた時間でスタッフは他の業務に就ける」(トキコ関係者)
減少の一途をたどるガソリンスタンド業界にとって、この次世代型給油システムは、明るい兆しとなりそうだ。


