気候変動は未来永劫回避できず 適応で乗り越え続けた人類の歴史

この気候変動のインパクトが人類の歴史を変えた。メソポタミアでは、チグリス・ユーフラテス川流域で、雪解け水での水量増加を利用した氾濫農法が行われた。ところが、水量が細り農耕地に河川の水が流れ込まなくなったため、人々は都市での灌漑(かんがい)農業を大規模に行った。アフリカのサハラは急速に乾燥化し、遊牧民はナイル沿岸に住み着き農耕民となった。かくして人類の社会は巨大化・複雑化し、文明が誕生した。