【マーケット情報/2月3日】原油急落、経済低迷の見通しが重荷

2023年2月6日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

主要指標、軒並み急落。米国をはじめとする景気低迷、それにともなう石油需要後退への懸念が油価の下方圧力となった。

米国連邦準備理事会(FRB)、および欧州中央銀行、イングランド銀行が金利を引き上げた。FRBの利上げ幅は2022年3月以来の最低となったものの、その後公表された1月の米国における雇用指数は、市場の想定より上昇。失業率は下落し、1969年以来の最低を記録した。インフレの継続を示唆し、FRBが金利を一段と引き上げる可能性が台頭した。これにより、経済の減速、および石油需要の減少に対する懸念が広がった。

また、米国オクラホマ州・クッシングの週間原油在庫が増加し、2021年7月初旬以来の最高を記録。全体の在庫も輸入増で増加し、油価を一段と下押した。

一方、OPECプラスの合同閣僚監視委員会は、現行の協調減産の維持を提案。また、欧州連合の輸入規制を前に、ロシア産原油への駆け込み需要が急増するも、油価への影響は限定的となった。

【2月3日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=73.39ドル(前週比6.29ドル安)、ブレント先物(ICE)=79.94ドル(前週比6.72ドル安)、オマーン先物(DME)=79.61ドル(前週4.87ドル安)、ドバイ現物(Argus)=79.44ドル(前週比5.56ドル安)