【業界スクランブル/石炭】
「クリーン・コール」の語呂合わせから毎年9月5日は石炭の日だ。石炭をクリーンなエネルギーとするために努力していることをPRしている。この日を中心に、全国の火力発電所や石炭関連博物館の一般公開、国際会議などが行われてきた。本年はコロナ禍のため8~10日にオンラインで開催し、主要産炭国と消費国の関係者が一堂に会した。
エネルギー移行期におけるクリーンコールテクノロジー(CCT)の位置付けについて活発に議論し、会議後のステートは興味深かった。列記する。
一つ目は「石炭は世界のエネルギーミックスの重要な一翼を担う資源」だということ。国連が目標としているSDGs達成に向け、日本や世界のエネルギーセキュリティーの確保に欠かせない石炭の重要性は変わらないという点。二つ目はコロナ禍での指摘だ。世界全体のエネルギー需要は落ち込んだが、石炭の生産・需要は堅調に推移しており、社会の緊急時におけるレジリエンスとしての重要性が再認識された。
三つ目は「再生可能エネルギーとの共存」だ。再エネが主力電源の一翼を担う2050年ごろに向けて、負荷変動調整などで支える石炭火力発電の果たす役割は大きい。また鉄鋼、セメント、化学などの社会インフラの原料となる石炭の役割も忘れてはならない。四つ目が、今後も石炭利用が見込まれるアジアでCO2のローエミッション化に貢献するCCTの関連投資を積極的に推進する必要があるという点。その際、先進国から途上国へファイナンス面の政策支援が重要だという視点だ。
そして五つ目が「世界のエネルギーアクセス改善問題と気候変動問題の同時解決」だ。SDGsの「誰も置き去りにしない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のためには、途上国を含め全ての人々に「affordable」「reliable」「sustainable」「modern」なエネルギーへのアクセスを確保することが必要だと強調。CO2削減を進めることで、社会に対して成果を示すことが重要だとまとめている。(T)










