【マーケット情報/10月14日】原油下落、需要後退の懸念強まる
【アーガスメディア=週刊原油概況】
先週の原油価格は、主要指標が軒並み下落。特に、米国原油を代表するWTI先物、および北海原油の指標となるブレント先物は、それぞれ前週比7.03ドルと6.29ドルの急落となった。需要後退の見通しが相次いで公表され、売りが優勢となった。
OPECは、今年と来年の石油需要予測を、前月時点から大幅に下方修正。今年の消費は、日量46万バレル下方修正の日量264万バレルと予想した。また、来年の見通しは、日量36万バレル下向きに修正し、日量234万バレルとした。背景には、中国におけるゼロコロナ政策の影響等、経済が冷え込んでいくとの見込みがある。また、国際エネルギー機関はOPECプラスの11月減産計画を受け、今年と来年の石油需要予測に下方修正を加えた。
加えて、米国ではインフレ率が一段と上昇。これにより、米連邦準備理事会がさらなる金利引き上げを図り、それにともない経済の減速と石油消費が減少するとの見方が台頭した。
フランスの製油所でストライキが続いていることや、米国の原油在庫の増加も、需給緩和感を強める要因となった。
【10月14日現在の原油相場(原油価格($/bl))】
WTI先物(NYMEX)=85.61ドル(前週比7.03ドル安)、ブレント先物(ICE)=91.63ドル(前週比6.29ドル安)、オマーン先物(DME)=92.06ドル(前週比2.18ドル安)、ドバイ現物(Argus)=91.76ドル(前週比2.38ドル安)