【東北電力 樋󠄀口社長】電力の安定供給維持へ 自己資本を積み増し財務基盤を回復する

2025年1月1日


日頃の支援に感謝 料金を2か月間割引

志賀 女川2号機の再稼働により収支改善が図られるかと思います。どのような形でそのメリットを還元していく予定ですか。

樋口 既に、23年6月の電気料金値上げの際、女川2号機の再稼働による原価低減効果を織り込み、値上げ幅の低減を図っています。一方で、当社の財務基盤は、21、22年と、二度にわたる福島県沖地震やロシアによるウクライナ侵攻に伴う燃料価格の高騰などにより大きく毀損しており、電力の安定供給の維持に向け、早期回復に注力しているところです。加えて、将来的にCNを実現しつつ安定供給を確保していくための投資も必要となります。

24年11月15日に再稼働した女川2号機中央制御室の様子

こうした中でも、女川2号機の再稼働を一つの節目と捉え、再稼働をはじめとした当社の事業運営を日頃より支えていただいているお客さまへの感謝を込め、24年11月18日に「当社事業へのご理解・ご協力に対する電気料金割引等の実施について~『感謝割引』および『感謝ポイント』~」を公表しました。

できる限り多くのお客さまにメリットを感じていただけるよう、電気の使用量が増える冬場、具体的には25年2、3月分の電気料金を対象に「感謝割引」として一時的に電気料金を割り引く、または「感謝ポイント」として当社のポイントサービスである「よりそうeポイント」を進呈することとしています。また、「いまがカエドキキャンペーン」の特典も合わせてお受けいただけるようにしました。

また、お客さまの電気料金の負担軽減に向けては、電気の効率的な利用方法や、利用実態に応じたお得な自由料金プランなどのご提案にも取り組んでいます。これからも、お客さまの多様なニーズにより沿ったサービスの提供を通じ、快適・安全・安心でより豊かなくらしの実現をサポートすることで、引き続き皆さまにお選びいただける企業を目指していきます。

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