【東北電力 樋󠄀口社長】電力の安定供給維持へ 自己資本を積み増し財務基盤を回復する

2025年1月1日

付加価値の提案を強化 CO2削減にも貢献

志賀 電化の取り組みは進展していますか。

樋口 ご家庭のお客さまに対し、安心・快適なオール電化と、太陽光発電や蓄電池、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などを用いて自宅で発電したエネルギーを有効活用する「電気を賢く使う暮らし」を組み合わせた「スマートライフ電化」の提案を強化しています。加えて、法人のお客さまには、電気利用の見える化・最適化などのエネルギーマネジメントを支援するソリューションサービスなどをご提案し、省エネで環境にやさしい暮らしや事業活動をサポートしています。

24年9月には、お客さまのCO2排出量の可視化や削減に向けたロードマップの管理などが可能なクラウドサービス「エグゼムズSOLA(ソラ)」の提供を開始しました。

また、再エネを切り口としたソリューションとして、法人のお客さまにはコーポレートPPAサービスを、ご家庭のお客さまには太陽光・蓄電池サービス「あおぞらチャージサービス」などのご提案を強化し、CO2削減に貢献しています。10月には、七十七銀行へのオフサイト型コーポレートPPAサービスの運用を開始しました。CNに向けたニーズの高まりを受け、11月末時点の累積受注件数は法人、家庭合わせて約1800件となるなど、着実に件数が増えてきており手応えを感じています。

24年10月28日に運用開始した「77ソーラーパーク富谷」

さらに、分散型エネルギーを最大限活用する「次世代エネルギーサービス」も展開しています。その一つとして、お客さまのリソースを電力の需給状況に応じて制御し、市場取引を行うとともに再エネ事業者に対して発電予測や計画作成、バランシング、市場取引代行などを提供する再エネアグリゲーションサービス(VPP)を提供しています。引き続き、当社におけるCO2削減にとどまらず、お客さまや地域におけるCO2削減にも取り組んでいきます。

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