ノーベル賞受賞で注目のMOF エネ分野での活用にも期待

こうして北川氏により気体の吸着が示されたものの、溶媒を除去した後も安定に構造を保つ材料は限られていた。それまでの構造体は金属イオン一つをノード（結節点）にしており、有機分子の数や結合の向きによって、ネットワークで構成できる3次元構造が制限されたためだ。　そこでヤギ氏は、ノードとして単一の金属イオンではなく、複数の金属原子からなるクラスターを利用するという新しい設計思想を打ち立てた。四