【特集2水素エネルギー】川重冷熱が水素式吸収冷温水機で都市ガス並み低NOx化を実現

2026年3月3日

川重冷熱工業は1月、吸収冷温水機「Efficio(エフィシオ)」シリーズの水素対応モデルの販売を開始した。


水素は燃焼時にCO2を排出しないが、都市ガスに比べて窒素酸化物(NOx)排出量が多いのが課題だ。技術総括室開発部の寺元勝紀氏は「燃焼室に合わせた水素バーナーの調整に苦労した。特に燃焼時の火炎形状を見直し、バーナーの微調整で最適解を見つけていった」と語る。こうして課題を解決し、都市ガスと同等の低NOx化を実現。検証ではNOx排出量を40ppm(O2=0%)に抑えることを確認した。


安全に配慮した設計にもこだわった。同機器には燃焼開始前と停止後に、配管内の水素を不燃の不活性ガス・窒素に置き換えるパージシステムと水素漏洩検知器を搭載。さらに、水素火炎が燃焼室から燃料供給側(バーナーや燃料配管)に逆流する逆火を防止するフレームアレスタを内蔵した。


水素燃料対応の吸収冷温水機では業界最高水準となる定格COPc(運転時の成績係数)1.43とIPLV(部分負荷効率を示す期間成績係数)1.64の性能を備え、省エネ化を実現している。同社は今後も水素対応製品の技術革新で、産業や空調分野での環境負荷の低減に取り組んでいく構えだ。

水素焚吸収冷温水機「Efficio」