【目安箱/3月2日】イラン攻撃がエネルギー需給に与える影響を考える

2026年3月2日

米国とイスラエルが2月28日にイランに攻撃を行った。そして両国は3月1日に、イランの最高指導者ハメネイ氏と政府や同国の革命防衛隊首脳を殺害したと発表した。この軍事衝突が、今後はどのようになるかは不透明だが、得られる情報から、日本と世界のエネルギー需給に与える影響を考えたい。

ただし、この原稿は3月1日時点の執筆であり情勢は流動的であること、また報道ベースの情報収集で得られる事実は部分的であることを、読者におかれては留意いただきたい。

◆目的は軍事能力の除去で短期終結を狙う?

イスラエルと米国は、2月28日のイラク現地の深夜から早朝にかけて、巡航ミサイルなどでイランを攻撃した。イランの核兵器開発関連施設、弾道ミサイル施設が破壊された。

28日の攻撃後にトランプ氏は、ホワイトハイスのウェブサイトや、SNSに8分間のビデオ演説を投稿した。そこで、米国の目的を周辺諸国に脅威を与えている弾道ミサイルを破壊すること、さらに核兵器開発を止め、「アメリカ国民が将来に核の危険に晒されない」ことを目的とするとした。つまり、大量破壊兵器の開発を止めることが攻撃の目的という。

2025年6月のイスラエルとイランとの戦闘は12日間で終結した。米国や有志連合も参加した。その際に、イランの核施設と防空施設はかなり破壊されたとされる。その核関連施設をさらに破壊する意図のようだ。

イランは今、反体制勢力を弾圧し、今年1月から国が3万人の国民を虐殺した可能性がある。トランプ大統領の演説を見る限り、同国の政治体制転換はこの攻撃の意図ではないが、強く期待している。イラク国民に「私たちがやり終えた時、あなた方は自分たちの政府を奪い取りなさい。あなた方の手に入る状態になっている」と述べた。

2月26日のジュネーブで、オマーンを仲介にする協議が行われた。そこで進展があったとされ、武力行使の可能性は遠のいたと見られた。この攻撃はかなり意外感を持って世界では受け止められている。

米軍は、2003年のイラク戦争以来最大級の戦力集中を中東に行った。米国は空母打撃群を10部隊持つが、その2つに加えて1部隊が派遣中。さらに中東にある米国の航空基地から、百数十機規模の航空機、潜水艦、自爆型ドローン部隊、ミサイル部隊が展開している。これらが攻撃に参加したもようだ。しかし、詳細は伝えられていない。

トランプ氏は政治リスクを避けるため、短期で成果を出すことを軍に求めているらしい。イランは中東の米軍基地、イスラエルへのミサイルでの攻撃をした。今後は、さらにはペルシャ湾とホルムズ海峡封鎖、テロが行われるかもしれない。

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