【エネルギーフォーラム賞】第45回受賞作の決定

2025年2月12日

2023年12月~2024年11月に刊行された書籍を対象に第45回「エネルギーフォーラム賞」の各賞が2025年2月3日の選考委員会において決定いたしましたので、お知らせいたします。

なお、今回の贈呈式は、経団連会館4階ダイアモンドルームにて2025年3月12日18時(開場17時半)より行います。

第45回エネルギーフォーラム賞の各受賞作

・エネルギーフォーラム賞:

該当作なし

・優秀賞:

グリーン戦争 ━━気候変動の国際政治

上野 貴弘 著(中央公論新社刊)

【選評】パリ協定をめぐる各国の協調・対立をつまびらかにし、気候変動をめぐる国際政治の実情を産業・貿易・金融・エネルギーなど多方面から実証的に分析し丁寧に伝えている力作。

・優秀賞:

新しい石油の地政学

橋爪 吉博 著(秀和システム刊)

【選評】原油価格の変動を軸に50年にわたる国際石油情勢の変遷・展開を独自の視点で分析。エネルギー移行期における石油の位置づけ・利用価値をうかがい知ることができる良書。

・普及啓発賞:

間違いだらけの電力問題

山本 隆三 著(ウェッジ刊)

【選評】電気料金高騰、停電危機といった電力の課題について、歴史的変遷や世界の発電事情など多角的に検証しつつ丁寧に解説。専門外の人にも読みやすい説得力のある一冊。

・普及啓発賞:

電気予報士なな子のおでんき予報

伊藤 菜々 著(エネルギーフォーラム刊)

【選評】変化する電力にまつわるさまざまなテーマを積極的な現場見学・取材をもとに易しく解説している。電力業界の全体像を知るための入門書として、業界初心者に薦めやすい一冊。

<受賞者略歴>(執筆当時)

上野 貴弘(うえの・たかひろ)

一般財団法人電力中央研究所 上席研究員

1979年、東京都生まれ。2002年、東京大学教養学部卒業。04年、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻修士課程修了後、一般財団法人電力中央研究所に入所。現在、同研究所上席研究員。研究分野は地球温暖化対策.経済産業省及び環境省の各種検討会(カーボンプライシング、グリーン金融、移行金融など)の委員を務め、COP には通算16回参加。06~07年、米・未来資源研究所客員研究員。

橋爪 吉博(はしづめ・よしひろ)

一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター 事務局長

1958 年三重県津市生まれ。1982 年中央大学法学部法律学科卒、石油連盟事務局入局。1988 年~ 1991 年外務省出向(在サウジアラビア大使館二等書記官・石油担当)。 現地にて、湾岸危機・湾岸戦争を経験。1991 年石油連盟復帰。総務部、流通課長、企画課長、広報室長、技術環境安全部長等を歴任。広報室長時、東日本大震災を経験、マスコミ・消費者対応に当たる。2016 年石油情報センター出向、2019 年4 月より現職。

山本 隆三(やまもと・りゅうぞう)

常葉大学名誉教授/NPO法人国際環境経済研究所 所長

京都大学卒。住友商事地球環境部長、プール学院大学(現桃山学院教育大学)教授、常葉大学経営学部教授を経て現職。経済産業省産業構造審議会臨時委員などを歴任。著書に『間違いだらけのエネルギー問題』(ウェッジ)、『経済学は温暖化を解決できるか』(平凡社新書)、『電力不足が招く成長の限界』(エネルギーフォーラム社)など多数。

伊藤 菜々(いとう・なな)

スタジオガル 代表取締役

1989年埼玉県生まれ。私立浦和明の星女子高校、上智大学経済学部経営学科卒業。大学在学中にミスコンテストに出場し、ファイナリストに選出される。また、タレント活動やバックパッカーとして世界各地を旅行する。大学卒業後は、トレーディングファームに入社し、先物取引のアルゴリズムトレードを行う。FIT制度が始まった際に再エネファンドに入社し、電力全面自由化に伴い新電力の立ち上げに関わったあと2019年から独立。現在のスタジオガルを開業。電力事業の立ち上げ・運営支援、企業PRや商品広報、ZEH住宅、マイクログリッドなどの地域カーボンニュートラル活動を行う。実績として電力会社などの企業での講演、学校での出前授業、展示会・イベントの出演を行う。電気業界を楽しく! わかりやすく! 解説したYoutubeチャンネル「電気予報士なな子のおでんき予報」を2020年4月に開設して情報発信中。第二種電気工事士、電験三種を取得。電気主任技術者として独立するための修行をしながら電験二種の合格に向けて勉強中。

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