NHKが高市政権から受ける「圧力」に苦慮しているという。高市早苗首相が就任以来、NHKの報道について官邸からクレームや指示が幹部に降りてきているという。関係者H氏は「箸の上げ下げまでいちいち指摘されるため、現場が萎縮している」と明かす。
例えばNHKの看板ニュース番組「ニュース7」で高市政権に関するニュースを流すと、すぐさま「この言い回しはおかしい」「カメラの撮り方、映像の加工の仕方が恣意的だ」などと指摘するというのだ。官邸から直接現場に注文が入るわけではないが、局の上層部がそれを現場に指示してくるというから大変だ。H氏は「現場は指示待ちになっている状態。これではまともに報道できません」と嘆く。

NHKは18年ぶりに内部昇格の形でK氏を会長に迎えた。K氏は政治部出身で報道一筋の人間だ。先ごろ企業なら取締役にあたる理事の人事を発表したが、K氏色の強い人事になった。ところが前出の関係者H氏によると、「K会長を含め、高市首相とパイプがある幹部がいない」というから、政権との間合いがとれていない可能性が大きい。
高市首相はもともとNHK解体に前向きな姿勢を示しており、「K氏をはじめ上層部は、反発しようものなら本当に解体されてしまうかもしれないという恐怖感があるのでは」(H氏)。
現場が最も困るのはいきなり上層部から降ってくる無茶な企画ものだという。別の関係者N氏は「小泉進次郎ものを企画にしろと指示されたがまともなネタがなくて……」と明かす。
N氏はさらに続ける。「現場は高市政権が言うナフサ不足はないということには疑念を持っています。しかしそれをあからさまに批判的に報道することはできません。視聴者から全く無味乾燥な報道ばかりとお𠮟りを受けていますが、ゴーサインが出ないわけです」と困惑しきりだ。
記者会見での質問制限など何かとメディアを遠ざける高市政権だが、その裏で実は権力を振りかざしてメディアつぶしにかかっているとしたら、看過できない問題だ。
宮下知事の計算通り? 新潟では柏崎市長が激怒
全てはこの男の狙い通りに進んでいるのか……。3月に使用済み燃料のむつ中間貯蔵施設への新規搬入をストップすると表明した青森県の宮下宗一郎知事。6月18日に経済産業省で開かれた会合では、赤沢亮正経産相が再処理工場の竣工に向けて国が進捗管理を行い、状況を宮下氏に伝える意向を示した。
むつ市議会は3月、東京電力と日本原子力発電以外の使用済み燃料受け入れを求める請願を採択した。宮下氏は前むつ市長で、県としても使用済み燃料の保管で得られる核燃料税は貴重な財源だ。県政関係者のⅠ氏は「知事は新規搬入をストップして、国を動かしたかったのだろう。今回の赤沢氏の発言で国が前面に立つ姿勢が見えた。この展開を望んでいたのではないか」と推測する。その上で「竣工を待たずとも、見通しが示されれば新規搬入を容認するだろう」と見る。
一方、県にかみついたのが、新潟県柏崎市の桜井雅浩市長だ。東京電力は柏崎刈羽再稼働を巡り〝新潟スペシャル〟として、10年で1000億円程度を県に拠出する。桜井氏は県がまとめた配分案や進め方に不満たらたら。花角英世知事に宛てた文書では「日程は乱暴であり、信義にもとる」「敬意が感じられない」と辛らつだ。
県の案では、原発から30㎞圏内ながら電源三法交付金の対象外となっている4市への電気料金補助に300億円を分配する。「ほかの立地道県への影響を考えて県独自にやるべきではない」という桜井氏の主張には一理あるが、市政関係者のS氏は「市長の気持ちは分かるが、国やほかの立地地域が新潟県内の争いを見てどう思うか。表立って対立姿勢を見せる必要があるのか疑問だ」と指摘する。再稼働や知事選が終わってもごたごたは続く。



















