【特集2LPガス供給最前線】先端技術を活用し配送効率化へ尽力 全国LPガス協会
液石法改正などで、LPガスの事業環境が変わりつつある。全国LPガス協会はその変化に応じた取り組みを進行中だ。
インタビュー/村田光司(全国LPガス協会専務理事)
―液化石油ガス法改正から1年余りが経過しました。商習慣は変わりましたか。
村田 過大な営業行為については、不動産業者からのLPガス販売事業者への働きかけを含め、依然として完全には排除されていません。問題なのは、制度改正による改善の進捗度合いを正確に把握できていない点です。経済産業省には規制の実効性の確保策を講じるよう求めているところです。
現在、同省内に有識者から成るアドバイザリーグループを作り、通報案件の精査、具体策の検討を進めている段階です。これを足掛かりに、今後の具体的な実効ある規制の在り方について、同省内で本格的な議論が始まる見通しです。
―配送や保安の改善は進んでいますか。
村田 労働生産性の改善については、販売店の再編などが進むことで自然と改善していく面もあると思います。同時に、先端技術を活用した配送効率化も不可欠であり、政府から補助金などの支援を受けながら推進していきたいと考えています。保安に関しては技術革新が進んだ現代に即した保安の在り方を国に働きかけており、今後検討が進む見通しです。
―M&A(企業の合併・買収)の波が押し寄せる中、小規模事業者は事業存続をどう考えたらよいでしょうか。
村田 供給戸数500戸未満の事業者が全体の約6割を占め、かつ後継者難の状況では、M&Aも自然の流れです。しかし、元来LPガス業者は薪・炭の販売を源流とし、時代の変化に適応しながら創意工夫を凝らして経営してきた歴史があります。事業売却以外にも、新事業開拓や地域ネットワーク活用により多様な事業展開の可能性があります。今回の中東危機を受けLPガスの中東依存度の低さ(約4%)は、災害への強さと合わせてLPガスの強みとして将来に向けてアピールできると考えます。
50年にグリーンLPガス供給へ 既存設備活用で整備進める
―カーボンニュートラル(CN)にはどのように対応していますか。
村田 2050年に見込まれる需要総量約900万t全量をグリーンLPガスで供給するため、元売りと共に体制を整備中です。グリーンLPガスは既存の供給設備を継続利用できる点が大きなメリットです。卸・小売業界としては、トランジション期間においては高効率給湯器の普及などを促進し、CN化に貢献していきたいと思います。



