【特集2LPガス供給最前線】都市ガスの基幹システムを活用し保安強化を目指す秦野ガス

2026年5月3日

神奈川県秦野市を中心に都市ガスを供給する秦野ガス。同社は、LPガス供給も担いながら、ガス体エネルギー事業者としてユーザーのニーズに応えている。主な供給エリアは秦野市に加え、伊勢原市、平塚市、中井町などで供給先の9割以上が家庭用だ。秦野ガスの飯田昌一常務は、昨今のLPガスの事業環境について「数年前までは大手事業者が雇うブローカーによる販売店の切り替えが盛んで競争環境が厳しかった。だが、液化石油ガス法の改正省令が後押しし、ようやく落ち着いて販売できるようになった」と話す。

ガス体エネルギー事業者としてガスを販売する


同社の特徴はガス料金の透明性を担保する明朗なメニュー。エリア内では店頭価格のみを提示する販売店が多い。そうした中、同社は業界のガイドラインにのっとり、ウェブサイトでも「基本料金と従量料金」および「基本料金とブロック料金」の2種類を開示している。

目標は「ゴールド認定」 需要家に選ばれる事業者へ

その同社がこれまで取り組んできたのが、配送や保安の合理化に資する集中監視システムの導入だ。通信インフラが未整備の山間エリアなどの一部地域と業務用や簡易ガスを除き、すでに98%のユーザーに導入済みだ。1件当たりの委託検針に関する管理費が高まる中、集中監視による合理化のメリットを選んだ。当面の目標は国が定めた「ゴールド認定」を取得することだ。取得すれば、集中監視の導入率に応じて保安要件が緩和される。70%以上であればゴールドとなり、緊急時対応の30分ルールなどが緩和される。


「当社は都市ガス事業の基幹システムを流用してLPガス供給の一部を管理している。ただ、都市ガスとは異なり、LPガスは認定に必須の項目である高圧ホースや調整器といった特有の機器の型式を管理する必要がある。現状のシステムでは管理しきれておらず、ゴールドには至ってない」と飯田常務。「ゴールドは信頼の証明。お客さまから選ばれる事業者になるためのシンボルだ」として、基幹システムを更新するタイミングで認定取得を目指す考えだ。