【中国電力 中川社長】電源の低炭素化と市場対応力の強化で 経営の安定化に努める
激動のエネルギー業界 挑戦の場は無数
井関 電力小売り全面自由化から10年が経過しました。今後の小売りビジネスの戦略について、お聞かせください。
中川 今年2月までは、電力卸取引市場価格の市況が落ち着いていることなどを背景に、他社との競争が活発化していましたが、足元では中東情勢などの大きな変化が起きたため、各社が動向を注視している状況であると感じています。ただし、ウクライナ危機時に比べてリスクヘッジも進んでおり、一定程度の競争状況は継続するものと認識しています。当社としては、中東情勢などの外部環境の変化を踏まえた上で、収支・財務基盤の回復・強化を図りつつ、燃料価格や電力卸取引市場価格の動向、電源の調達状況などを総合的に勘案しながら、お客さまのニーズにお応えできる料金メニューやサービスを提供することで、足元の競争環境においても、収益の最大化を図っていきます。

井関 最後に若い世代やこれから入社する若手社員へのメッセージをお願いします。
中川 世間一般のイメージとして、電力会社は「お堅い」「安定している」、それ故に「保守的でチャレンジングではない」と思われがちです。しかし、今のエネルギー業界は決してそんなことはありません。変化が激しく、若手にとっても無数のチャレンジの機会がある非常にエキサイティングな業界です。トレーディングのプロフェッショナルを目指す道もあれば、40年、50年に向けた水素・アンモニア、CCSといった次世代の脱炭素技術の開発を最前線で担うチャンスもあります。知的好奇心を刺激される、非常に「おもしろい業界」だと自負しています。
井関 激動の時代だからこそ、挑戦しがいがある業界だということですね。本日はありがとうございました。
対談を終えて
2026年度から5年間のグループ中期経営計画を今年4月に発表した中国電力。持続的な成長に向けた取り組みの中核を担うのが、長期脱炭素電源オークションで落札された島根3号機の新規稼働と柳井新2号機の建設だ。供給力確保、脱炭素対応、経済性確保の観点から、両電源の実現にかける中川社長の意気込みの強さは、対談を通じてひしひしと感じられた。挑戦しがいのある業界―。若手の活躍にエールを送る。 (聞き手:井関晶/本社社長)


