【四国電力社長 宮本喜弘】社会の潮流を追い風に 新たな事業の柱を育て 企業価値向上を目指す

2026年10月2日

BX推進室が発足 経営変革への体制強化

井関 「BX(ビジネストランスフォーメーション)推進室」についてお聞かせください。

宮本 当社は22年3月に設置した「DX推進プロジェクト」の下、DX(デジタルトランスフォーメーション)を単なるデジタル化ではなく、「デジタル技術とデータを活用したビジネス全般の変革」と捉え、取り組みを進めてきました。これまで、データ活用基盤の整備・機能拡充や、DX人材育成、優れた取り組みを表彰する「BXアワード」などを通じて、デジタル技術やデータを活用して業務を変革する企業風土の醸成に取り組んできました。その成果として、発電所で設備データや点検履歴をAIなどで解析して故障の兆候を早期に捉え、予防保全や保守判断の高度化を図るなどの取り組みを進めています。こうしたBXを推進するための基盤整備が着実に進んだ状況を踏まえ、基盤整備フェーズから経営変革・事業変革を実行するフェーズへと歩みを進めていくために「DX推進プロジェクト」を「BX推進室」へと改組し、体制を強化しました。今後は、BX推進室を中心に、データやAIなどを活用した業務の効率化・高度化を進めるとともに、デジタルに限定しない業務プロセスや働き方の見直しも含めた変革に取り組んでいくことで、現場・本店・経営をデータでつなぎ、業務品質の向上と意思決定のスピードアップを実現していきたいと考えています。

AIを育て予防保全や保守判断の高度化を図る

井関 伊方発電所(原子力)における安全性の追求や、先駆的な取り組みを教えてください。

宮本 伊方3号機においては、国内の原子力事業者として初となる「オンラインメンテナンス(運転中保全)」の実証試験を先行して進めており、実用化に向けた確実な手応えを得ております。こうした先進的な保全の取り組みを積極的に取り入れ安全性を高め続ける姿勢は、若手技術者のモチベーション向上やエンゲージメントの醸成にも直結しています。

井関 次世代革新炉建設などの将来構想は。

宮本 現時点で伊方3号機に続く次世代炉の具体的な建設計画はありませんが、他の電力会社や三菱重工業などのメーカーと連携し、PWR(加圧水型軽水炉)陣営として最新の安全思想やSMRの設計技術を精力的に勉強・研究しています。次世代炉の優れた設計思想など、国内外の新しい技術や知見を学ぶことは、伊方3号機の安全・安定運転の実績を積み重ねていく上でも大変有意義と考えています。

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