【北海道電力 齋藤社長】豊かな北海道実現へ 地域と手を携え 課題解決に取り組む
徹底した効率化を実施 値下げへの期待に応える
齋藤 再稼働した後、試運転を経て営業運転へ移行し、設備の健全性と安定運用を入念に確認します。その間に具体的な値下げ額を算定し、国への必要な手続きなどを行いますので、営業運転開始から実際の値下げ実施までは数か月程度の期間をいただくことを想定しています。値下げ幅については以前、1か月の使用量が230kW時の標準的なご家庭で約11%、月1000円程度という目安をお示ししました。ご期待に応えられるよう、徹底的な経営効率化を積み重ねていきます。値下げの準備期間中においても、ご家庭のご負担軽減を少しでも早期に実現する観点から、お客さまに対しポイント還元など独自還元策を実施したいと考えています。

井関 政府のGX実行会議において北海道が「GX戦略地域(データセンター集積型)」に選定されました。また、北海道では、「北海道バレー構想」が推進されていますが受け止めは。
齋藤 北海道が誇る広大な土地、冷涼な気候、そして何より豊富な再エネ資源が、日本の成長戦略において極めて重要な価値を持つと国に認められた証であり、大変喜ばしく受け止めています。また「北海道バレー構想」については、枠組みは違いますが「地域の優位性を生かして半導体やAI、DCといった次世代産業や人材・投資を道内に呼び込み、日本の成長を牽引する」という目指す未来のベクトルは完全に一致しています。クリーンで安定的かつ高品質な電気を供給することで高付加価値な産業を育て、日本全体の経済安全保障と成長に貢献できる地域へと進化を遂げる絶好の機会です。
当社は35年に向けた経営テーマに「北海道の発展に向けたGX実現への挑戦」「新たな価値創造に向けた挑戦」「持続的な成長に向けた経営基盤の強化」の三つを掲げています。エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立を果たすというインフラ事業者の責任を全うすることはもちろん、一次産業のスマート化への支援や地元の雇用創出といった地域課題の解決にも深くコミットするなど、北海道が持続可能で希望に満ちた豊かさを享受できるよう、地域の皆さまと手を携えながら全力で貢献します。
井関 ありがとうございました。
対談を終えて
北海道のエネルギー事業を巡る潮目は大きく変わりつつある―。齋藤社長との対談を通じ、そのことを痛感した。ラピダスの運開やデータセンターの建設ラッシュなどに伴い、電力需要の大幅な増加が見込まれる中、同社は泊発電所3号機の再稼動をはじめ、石狩湾新港発電所の増設など、供給力の増強に注力する。注目は、苫小牧・厚真地域でのエネルギーサプライチェーン構想だ。未来を切り開く挑戦は続く。


