【マーケット情報/12月11日】上昇、需要回復の兆し強まる

2020年12月14日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油市場はすべての指標が前週から上昇。各地の経済活動が活発化し、需要回復への兆しが強まった。

インド国営石油会社IOCは、同国に保有する製油所の11月稼働率が100%だったと報告。同製油所の稼働率が100%になるのは3月以来。また、サウジ・アラムコ社が1月積み調整金を引き上げしたことも上方圧力として働いた。アジア各国への輸出が4か月間で最多となっており、アジア各国での需要回復が引き上げの背景としている。

供給面でも、イラク掘削現場で爆発事故があったことや、ロシアの産油量が減少したことがひっ迫感を強め、買い手の購買意欲を誘った。

ただ、週終わりの金曜日に発表された米国内で稼働する掘削リグ数は前週から15基上昇の338基となり、下方圧力として働いている。同水準に達するのは5月以降初めて。

【12月11日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=46.57ドル(前週比0.31ドル高)、ブレント先物(ICE)=49.97ドル(前週比0.72ドル高)、オマーン先物(DME)=50.57ドル(前週比1.16ドル高)、ドバイ現物(Argus)=50.21ドル(前週1.36ドル高)