【目安箱】問題化するDC建設での住民摩擦 不安には早急に対応を

2026年8月3日

日本では急速なデータ保存需要の増加に備え、データセンター(DC)の拡充が求められている。ところが建設の反対運動が起き始めている。どのように考えるべきか。

東京近郊で多発、住民訴訟も

データセンターの反対運動について、地元の自治体議員、またネットの住民や報道の検索で確認した程度の調査だが、東京都日野市、同江東区、千葉県印西市、同白井市、同流山市で、大きなものが起きていた。企業名は出さない。市民運動を積極的に伝える東京新聞の報道が目立つ。

印西市、白井市の場合は住民が法令違反と主張し、建設差し止めの裁判中だ。流山市では理由は不明だが計画を出した企業が中止した。江東区では東京湾臨海部での建設が増え、区民の懸念が広がった。そのために区が「大規模データセンターに係る建築計画の早期周知に関する指導要綱」を作成して、今年2月から施行した。事業者に対して建築確認の120日前までに標識を設置することや、住民説明会の開催を義務付けるなど、乱開発を防ぐための独自の行政ルールが作られた。

いずれの反対運動でも「説明がない」「騒音がする」「排熱が環境を悪化させる」との懸念が出ている。実際のところはどうなのか。

ある電力グループの社員は、建設ごとに状況は異なると断った上で、「常識的な技術を使えば排熱は普通のビル並みでDCは作れる。外に漏れるほど熱を発するビルは危険だ。電力の供給は、日本は送配電網が他国に比べてかなり精密に作られているので、事前に情報があれば送配電会社が対応できる」と、懸念は心配しすぎとの考えだ。

プラス面の多いDCの建設

全体の電力需要の伸びは限定的だ。調査会社ウッドマックスによると、データセンターの電力消費は2025年の18〜19TWh(テラワットアワー)から26年に23TWh、27年に29TWhへ増加し、2034年には57〜66TWh(約3倍)に達する。ただし需要は日本全体のピークの約4%程度だ。日本全体の需要が、人口減少の影響で伸びなやむことが影響する。送配電網の整備次第だが、全体量で見るとこの程度ならDCが日本の電力供給を混乱させる可能性は低い。

DC建設では巨額の投資が見込まれる。アマゾンは同社グループで、日本国内でのクラウド整備関係に、24〜27年で約2兆2600億円を投資すると、24年1月に発表している。これには、データセンターとネットワークの建設、運用、保守が含まれるという。

モルドール・インテリジェンスの調べでは、日本国内のDC向け投資は、26年時点で約75億9000万米ドル(約1兆2000億円超)と推計され、年率6%前後で増えていくと予想している。

その他、税収増、産業基盤強化、雇用拡大など25年時点で約71〜75億米ドル(約1兆円超)規模と推計され、32〜35年には109〜133億米ドル程度に拡大する見通しです(年平均成長率CAGR約6.2〜6.7%)。電気インフラや冷却システムなどの関連需要が牽引しています。 

2025年時点で約71〜75億米ドル(約1兆円超)規模と推計され、2032〜2035年には109〜133億米ドル程度に拡大する見通しです(年平均成長率CAGR約6.2〜6.7%)。電気インフラや冷却システムなどの関連需要が牽引しています。 

DC建設には地域から日本全体まで、プラスが多い。政府も昨年取りまとめた「デジタルインフラ整備計画2030」で大規模投資を後押ししている。東京近郊では自治体が誘致に積極的だ。

25年時点で約71〜75億米ドル(約1兆円超)規模と推計され、32〜35年には109〜133億米ドル程度に拡大する見通しです(年平均成長率CAGR約6.2〜6.7%)。電気インフラや冷却システムなどの関連需要が牽引しています。 

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