【記者通信】第2次高市改造内閣が発足 「サナエ色」封印に燻る火種
高市早苗首相は9月17日午後、内閣改造を行い、第2次高市改造内閣を発足させた。全閣僚中8人が留任し、新閣僚も経験豊富な議員を登用するなど手堅い布陣になった。来月にも召集される臨時国会で、消費税減税法案や議員定数削減法案という対立の火種を抱える高市首相にとって、政権の安定を重視した人事といえる。16日に行われた党役員人事でも刷新を図らなかったことから、永田町関係者からは「支持率が停滞する中、サナエカラーを封印し、人事に慎重になった結果ではないか」との声が漏れる。

「選挙に強く…」実力重視の布陣に
「選挙に強く、毎週のように選挙区に戻るのではなく、腰を据えて着実に政策を検討・実行してもらえる方を閣僚に選んだ」。17日夕方記者会見した高市首相は改造内閣について、実力重視の布陣にしたと評した。初の内閣改造にのぞんだ高市首相は、これまでの独善的なやり方を見せず、事前に最大の支援者である麻生太郎副総裁らと協議を重ねた。これまで高市首相はほぼ全てで自らの考えを貫き通し、党内からは「中国やロシアのような独裁的な色彩を帯びる」と揶揄される向きもあった。
今回はこの後に控える消費税減税法案や、野党の反発が激しい議員定数削減法案の成立を最優先させるため、「スキャンダルや不祥事などで、審議が停滞することへの懸念が人事に表れている」(自民党関係者)と分析する。
一方で永田町関係者の中には、支持率の回復が手堅い人事に傾いたとする見方もある。
発足当時はご祝儀相場とはいえ、70%台の支持率を獲得していた。だが、徐々に下落傾向で今年に入ってからは媒体の調査によっては40%台まで下落していた。各社の平均でも約50%台で停滞していた。
ところが、災害が相次いだ8月以降は支持率に回復傾向が見られ、媒体によっては60%台後半まで回復した。前出の永田町関係者は「支持率の回復傾向がギャンブル的なサプライズを抑制させた可能性がある」と語る。驚きや人気取りより安定感を重視したという見方だ。
ただこういう話もある。改造に際し党所属議員に希望アンケートを蒔いたが、全員からの回答が得られなかったというのだ。「聞いているだけでも十数人は返答しなかった。高市首相への反発分子が少なくないということだろう」(前出の永田町関係者)。高市首相は党内に「お友達」がいないとされる。バランスや今後の国会運営の懸念による人事というよりも、実は「単に頼める人がいなかっただけではないか」(霞が関筋)という声もある。
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