【特集2 動き出した柏崎刈羽】再稼働の先を見据えて 次世代に描く将来像
AIを使ったプラント運用 地域と一緒に歩む発電所へ
石川 確かに、放射線を扱う医療現場や航空機のCAさんには多くの女性が活躍しています。ところで、最近のプラント運用の現場ではAIを活用するケースも生まれています。
稲垣 例えば、監視業務などでは、識別機能に優れたAIの活用が有効だと思っています。ただ、緊急時の対応や保全技術にはやはり人の目と腕が不可欠で、人材育成との両立が重要です。そのため、課長級の人材育成を最優先事項として取り組んでいます。
石川 最後に、今後の抱負をお聞かせください。
稲垣 まずは6号機を安全最優先で安定的に稼働させ、7号機の再稼働に向けた仕上げに注力していきます。もう一点が、地域に根差した発電所になることです。近隣には元々、日本石油さんの本社があり、石油の機械掘り用の鉄鋼・機械産業が栄えてきました。
そうした企業さんから今は過酷事故対応用の部品供給を受けていますが、今後は原子力関係の部品も作っていただきたいです。さらに、地元の大学との連携による人材育成も含め、地元と一体となった発電所に向けた道筋をつけるのが目標です。
石川 ぜひ震災前の稼働率をクリアし、デジタル社会を支える発電所になることを期待しています。本日はありがとうございました。

いしかわ・かずお(右) 1989年、東京大学工学部卒。同年、通商産業省(現経済産業省)入省後、2007年に退官。石炭・電力・都市ガスなどのエネルギー政策のほか、新エネルギー、産業保安などの政策の立案に幅広く従事。
いながき・たけゆき(左) 1988年、東京電力入社。2010年、福島第一原子力発電所保全部長、17年、原子力設備管理部設備計画グループマネージャー、20年、理事原子力・立地本部副本部長兼原子力・立地本部を経て、21年から現職。


