【どうするEV】陰山惣一/『Eマガジン』編集長
昨年5月に登場以来、今年7月に受注累計が5万台を突破したという日産の軽EV「サクラ」。松たか子さんが出演するCMでは「家でクルマを充電 びっくりするけど ほんとこれだけ」という手軽な様子を訴求しているが、私の会社にもいち早くサクラを購入し、初めてのEVライフを満喫している同僚がいる。EC部門の責任者で商品企画も手がける田中君は、動画制作も行っているマルチクリエイター。趣味は自転車とゴルフで、数年前に町田市郊外の住宅地に戸建てを購入した。半地下のガレージにはクルマが縦に2台入り、奥にはBMWの「325iツーリング」(ワゴン車)にホンダの小型バイク「モンキー」、入り口にはホワイトパールのサクラが収められている。
「サクラを買ってから、BMWにはほとんど乗らなくなってしまいましたね。普通充電器は新しく15万円で取り付けたんですが、ゆくゆくは屋根にソーラーパネルを取り付けてサクラを蓄電池代わりにするVtoHを試してみたいと思ってるんですよ」とは田中君。聞くところによると、サクラを購入したオーナーの中で、太陽光発電を組み合わせたVtoHを実践する方は全体の3割もいるそうだ。

田中君がサクラを購入した理由は、もともとEVに興味があったということのほか、東京都の補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)で優遇されてリーズナブルに購入できる点も魅力だったという。購入当時、国の補助金は55万円で東京都の補助金は45万円、合わせて100万円の補助金が適用されていた。しかも、当時はサクラの値上げ前だったため、購入したXグレード(オプション込み)の価格は270万円、差し引き170万円で購入できたと語っていた。「都はVtoHの助成金も優遇されていて、ウチの場合はソーラーとV2H機器、工事費から上限100万円が補助されるんです。なので、こちらも現実的かなと思っています(※要件による)」。ソーラーパネルで電気を生みサクラに蓄電、日常の電気を自然エネルギーで賄うという暮らしは環境にもお財布にも優しく、災害停電時にも安心である。
さて、この日は田中君がよく行くというゴルフの打ちっぱなしに同行したのだが、広々としたリアシートの片方を倒してゴルフバックを収納。身長180cm近い男2人がフロントに並んで座っても、たっぷりとしたベンチシートのおかげか窮屈さを感じさせない。そしてサクラの本領が発揮されるのは、なんといっても坂道だ。排気量の小さい軽自動車で急坂を登ると、どうしても低速ギア&高回転となり、エンジンを唸らせながらの走行となってしまう。その点、サクラは平地同様に何事もなかったかのようにスーッと急坂を登っていくのだ。坂を登りながら思わず出たのは「こりゃ、軽自動車は全部EVになっちゃうね」という一言。近所使いの小型車オーナーの皆さんはサクラをお試しあれ!

