〈メディア人編〉大手A紙・大手B紙・大手C紙
柏崎刈羽、泊原発の再稼働に向けていよいよ動きが。その批判報道に目新しさはない。
―2025年11月21日、花角英世・新潟県知事が柏崎刈羽6・7号機の再稼働を容認。事故から14年、ようやくここまできた。
A紙 1年前、県民が判断するための議論が出そろった後に具体的な動きがあるだろうと見ていた。実際その通りになった。「KKの再稼働は難しい」との見方が一部あったが、県庁は長い時間をかけ、他地域とは比べものにならないほど丁寧に進めてきた。東京電力も小さなトラブルはあったが、着実に取り組んできた。
B紙 選挙をしなかったことは意外だったが、これ以上先延ばしはできず、知事が決断できる環境を粛々と整えてきた結果だ。資源エネルギー庁幹部が足しげく通い、県議や県首脳陣と直でやり取りし、行政がやれることは全てやったと思う。
他方、「拙速な判断」と報じた東京新聞などは現状を踏まえておらず、自治体を馬鹿にしている。事故から10年以上経ち、審査に合格し、電力会社はお金をかけてきた。それでも拙速と言うなら根拠を示すべきで、取材不足と言わざるを得ない。また、反対寄りの朝日や毎日含め、原発報道には目新しさがない。
「新潟スペシャル」の是非 地元紙も元気は良いが……
C紙 東京から見た感想として、KKが特殊とはいえ自治体のやりすぎ感がある。県議会で12月22日に知事の信を問うが、ここまでやる必要はあるのか。そもそも「地元合意」の範囲を巡る議論もあり、言い方は良くないが、手続き論で悪い前例とならないか心配だ。
A紙 確かに遅さは否めず、25年春ごろには賛成・反対両方が決断しないことを批判していた。ただ、前々知事から続く問題で、複雑な事情があった。
また「新潟スペシャル」というのはエネ庁発の造語のようで、県の手続きも、避難道整備も、東電の1000億円基金も、1・2号機の廃炉も、東電かつ首都圏に電気を届けるサイトだから特別、という考え方だ。
―ところで新潟日報は威勢が良いようで。
A紙 でも苦しい報道ぶりだ。1・2面は淡々と手続きなどを説明する一方、社会面ではアンケートを乱発したり、適当な人選で知事を批判したり。これまで再稼働阻止でまとまっていたが、それが難しくなり、悩ましさがにじみ出ている。加えて、地元では影響力ある媒体だが、読者はやはり高齢化。県民調査では、ネットなどで直接情報を取る傾向にある若年層で再稼働賛成が多く、同紙が主な情報源である高齢者に反対が多かった。
―国会議員の大半が立憲民主だが、その影響などはないか?
C紙 政治より東電が心配。こういう大事な局面でミスが起こらないことを祈る。
B紙 KK再稼働は東電の悲願だが、経験者がほとんどいない中、無事乗り切れるのか。東電は重要なことを同時にできなそう。福島第一のデブリ取り出しの延期などが予想される。
A紙 県の東電への信頼度は無いに等しいが、26年に最難関のKK再稼働を東電がクリアできれば、その意味は大きい。新増設に向けた政策議論などを行える雰囲気となるのではないか。



