【北海道電力・IHI/苫東厚真4号機のボイラー燃焼調整にAI活用】
北海道電力とIHIは、AIによるボイラー燃焼調整最適化支援システムを共同開発した。IHI製のボイラーを導入している苫東厚真発電所4号機(出力70万kW、石炭燃料)で運用を始めている。ボイラーのリアルタイムの運転データと最適な燃焼状態のモデルデータとの差異をAIが自動解析し、燃焼調整に最適な設定を発電所の運転員に通知する仕組みだ。北海道電力が最適な燃焼状態のモデルとなる運転データを取り、IHIがこのデータに基づくシステムを構築した。システムの導入で、ボイラー効率の経時的な低下を抑制し、ボイラー関連機器の運転コストの低減ができる。また、ボイラー内で局所的に高温になる状況を回避し、ボイラーの寿命消費の低減につながる。
【九州電力/スマートメーター活用で入居者見守り】
九州電力は、9月から不動産会社向けの新サービス「Q-ieまもり」の提供を開始した。スマートメーターで計量された30分単位の電力使用量データを、独自の技術で解析。賃貸物件で一人暮らしをしている入居者の活動状況に変化があった場合、あらかじめ登録した親類などに通知する。同サービスは、明和不動産と明和不動産管理の2社と共同で約1年間の実証実験を行い、明和不動産管理が管理する賃貸物件に導入される。九州電力は高齢化の進行に伴う、孤立死による賃貸物件の価値低下や、高齢者の入居受け入れ拒否などの社会課題に対し、同サービスを通じて、一人暮らしの入居者が安心して賃貸物件で生活できる環境づくりに努める方針だ。
【SBエナジー/再エネ向けVPPプラットフォームを開始】
ソフトバンクグループの子会社で、自然エネルギー事業などを行う SB エナジーは8月、総合バーチャルパワープラント(VPP)プラットフォームサービス「ReEra®(リエラ)」を提供開始すると発表した。ReEraは、同社が2016年度から取り組んできたVPP構築実証事業で培ったノウハウを生かすサービスだ。蓄電設備や需要家側エネルギーリソースを統合制御してデマンドレスポンスを提供する需要家側アグリゲーターと、フィード・イン・プレミアム制度の下、再エネ設備や蓄電池などを統合制御し発電インバランスの低減や各種電力市場での最適取引などを行う再エネアグリゲーターが双方向で利用できる機能群をSaaS形式で提供する。
【伊藤忠商事・伊藤忠エネクスほか/トラック対応の水素ステーションに参画】
伊藤忠商事と伊藤忠エネクスは、日本エア・リキードが福島県内に建設する水素ステーション運営事業に参画する。このステーションは、年中無休で運用するトラック対応型としては日本初のもので、2024年にオープンする予定だ。福島県の中通り地域の中部に位置し、東北の玄関口にあたる場所だ。3社は水素バリューチェーンの構築に向けて取り組むこととしており、今後、トラック利用が見込まれる幹線道路沿いで、ステーション建設の検討を続けていく。
【荏原冷熱システム/低GWP冷媒を採用 水冷チラーを発売】
地球温暖化係数(GWP)の低冷媒に対応する新製品「水冷スクリューチラー モジュラッチ RHSKW型」の発売を開始。従来型の技術をベースに開発したもので、従来型の特長を踏襲した。モジュールタイプのコンパクト設計で、搬出入が容易なため、更新需要にも最適な冷凍機だ。フロン排出抑制法の適用を受けないため、管理の省略化も可能。温暖化防止に向け、冷凍空調機器に使用されているHFC冷媒をGWPの低い、新しい冷媒に転換することが求められており、低GWP冷媒であるR-1234yf(HFO-1234yf)を採用した。
【サイサン/ラオスにLPガス充填所 豊かな生活を支援】
Gas Oneグループのガスワンラオス社は9月、ラオスの首都ビエンチャンでLPガス充填所開所式を行った。同社はサイサンが2019年4月にラオスで設立したLPガス事業会社。今回完成した充填所は、ラオスでのさらなる事業拡大を目指して建設された。サイセタ特別経済開発工業団地に位置し、50tのLPガス貯槽1基、バルクローリー用充填施設、シリンダー充填棟で構成されている。サイサンは9カ国10拠点で海外事業を展開。国内外で、より豊かで便利な生活様式の一助となる事業を展開していく構えだ。
【大阪ガス/エネルギー業界初のアバターでのオンライン相談】
大阪ガスとアバター事業を手掛けるAVITAは、オペレーターの表情や動きをリアルタイムに反映するアバターを共同開発した。9月からアバターを活用して、ガス機器やリフォームなどに関するオンライン相談を実施する。今回開発したアバターは、人間そっくりの「デジタルヒューマン」と、アニメのような「キャラクター」の2種類があり、いずれもオペレーターの表情や身体の動きをリアルタイムかつ細やかにアバターに反映することが可能。アバターは簡易的な仕組みでどこからでも簡単に表現力豊かに動かせることが最大の特徴だ。エネルギー業界で、リアルタイムで動作可能なデジタルヒューマンを実用化した事例はこれまでなく、先進的な取り組みとなる。
【大林組・岩谷産業/液化水素の冷熱を建物に利用する実証開始】
大林組と岩谷産業は共同で、建物の空調エネルギーなどに液化水素冷熱を利用する実証を開始する。日本初の取り組みで、岩谷の中央研究所・岩谷水素技術研究所で行う。マイナス253℃で液化している液化水素は、利用する際に主に気化器を使って常温のガスに戻す。マイナス253℃の冷熱は、現在は大気中に放散している。この冷熱を無駄なく利用する技術開発は、設備機器などの冷却に必要なエネルギー削減を通じ、脱炭素社会の実現を後押しする重要な取り組みになる。
【清水建設/世界最大級のSEP船 石狩湾で洋上風力】
清水建設は日鉄エンジニアリングとの共同体で、国内最大規模となる「石狩湾新港洋上風力発電施設」の洋上での建設工事を始めた。同社の世界最大級のSEP船を活用し工期を短縮する。場所は新港から約1600m沖合で石狩市と小樽市にまたがる約500haの海域。発電容量は8000kWの風車14基で11万2000kW。2023年12月の商用運転開始を目指す。
【商船三井/LNGバンカリング事業 苫小牧で「いしん」起用】
商船三井は9月、苫小牧港管理組合と石油資源開発が北海道苫小牧港で実施したLNGバンカリングトライアルに協力した。このトライアルは、同社グループの日本栄船が運航するLNG燃料タグボート「いしん」を起用。海事コンサルティングはMOLマリン&エンジニアリング(同社グループ)が行った。「いしん」のLNGバンカリングトライアルは国内3例目。
【三菱重工/最新鋭ガスタービン 実稼働8000時間突破】
三菱重工業はこのほど、タイ最大の独立系発電事業者であるガルフ・エナジー・デベロップメント社と三井物産の合弁事業会社が運営する天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイクル発電所に納入したM701JAC形ガスタービン(50Hz対応モデル)で、実稼働時間8000時間の達成を実現したと発表した。2018年には、60Hz対応モデルのM501JAC形で8000時間の実運転を突破。50Hz地域と60Hz地域の両市場において、最新強制空冷方式のJAC形が、業界内で信頼性の証明とされている指標を打ち立てたといえる。