【特集2まとめ】LPガス新機軸への挑戦 原点回帰で分散型の強みを生かす


人口減少や配送員不足など、逆風にあるLPガス業界。
一方で、地域密着型の事業特性や災害からの早期復旧といった強みは変わらない。
特集では、「供給システム編」「ガス機器編」「脱炭素編」「新規事業編」など
自らの事業を見つめ直しながら、時代に即した「古くて新しい」ビジネスモデルで
令和時代に挑む各社の取り組みをクローズアップする。

㊨アストモスエネルギーはカーボンニュートラルのLPガスを調達した ㊧千葉県いすみ市ではLPガスを使ったマイクログリッドに取り組む

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【寄稿/角田憲司】バックキャストで考える LPガス事業の近未来像

【供給システム編/いすみ市・関電工】究極のレジリエンスに挑戦 「マイクログリッド」を構築へ

【供給システム編/レイパワー】自動車エンジン技術を応用 非常用発電でLPガスの本領発揮

 

【供給システム編/I・T・O】激甚化する災害の備えは万全か 電力・都市ガス供給をバックアップ

【BtoB編/ENEOSグローブ】研修プログラムで特約店の人材育成支える 個の力を高めてチーム力向上につなげる

【BtoB編/日本瓦斯】狙うはエネルギー界のBtoB版アマゾン 機器受発注業務をアプリで一括管理

【ガス体営業編/東海ガス】地元静岡で築いた事業ノウハウ 他エリアへ進出し新規開拓に応用

【ガス機器編/パナソニック(エネファーム)】レジリエンス性能さらに高まる 調整力電源としての役目も

【ガス機器編/リンナイ(エコワン)】給湯で圧倒的な省エネ性能 新たなニーズ対応で効果発揮

【ガス機器編/パーパス(エコジョーズ/業務用ハイブリッド給湯機)】エコジョーズがCNの強い味方に ハイブリッドで一次エネルギーを大幅削減

【ガス機器編/リンナイ( 乾太くん)】コインタイマー対応機などで 業務用ニーズを掘り起こす

【新規事業編/サイサン】暮らしを支える各種サービス 顧客満足度を高めて収益力強化

【新規事業編/レモンガス】ベトナムでLPガス事業に出資 現地に適応した事業展開を目指す

【脱炭素編/アストモスエネルギー】LPガス業界が着手する脱炭素 持続可能性を追求し決断

【業界展望編】業界展望編再確認したいLPガスの魅力 優位性を発揮して令和生き抜く

【特集2まとめ】産業用ヒートポンプの脱炭素力 鍵握る「高温化」の技術開発


脱炭素化の有力技術としてヒートポンプへの期待が高まっている。
とりわけ注目されるのが「高温化」技術の進展だ。
大型ヒートポンプの導入は産業分野の省エネを加速させる。
2050年カーボンニュートラルを目指す業界の最新動向を追った。

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【レポート】産業の脱炭素化担う主力機器 需要の高度化・最適化を促進

【対談】「高温化」実現への期待 世界に誇る日本の技術力

【レポート】HP導入でCO2排出量削減 産業部門の省エネに貢献

 【国内編】製造工程や排水処理で活用 GHG排出量ネットゼロに躍進

 【海外編】中国工場でEMSの省エネ実証 海外での事業展開にも光明

【インタビュー/甲斐田武延:電力中央研究所】需要側で脱炭素進める欧州勢 HP普及には裾野の広がりが重要

【大阪ガス藤原社長】新中期計画がスタート ミライ価値の共創により、社会課題の解決に挑戦


脱炭素化の世界的潮流が加速する中、大阪ガスの社長に就任した。化学系関係会社での社長経験などを生かし、多彩な事業領域を持つ企業グループとして、新たな企業価値の創造に力を傾注する。

1982年京都大学工学部卒、大阪ガス入社。大阪ガスケミカル社長、常務執行役員、副社長執行役員などを経て2021年1月から現職。

井関 まずは社長就任に当たっての抱負をお聞かせください。

藤原 社長就任後の3月10日に発表した中期経営計画「Creating Value for a Sustainable Future」の初年度がいよいよスタートし、身の引き締まる思いです。厳しい事業環境において大変な重責ですが、自らがフットワーク良く動いて率先励行し、さまざまな経営課題に全身全霊で取り組んでいきます。

 2017年の「長期経営ビジョン2030」で示した「枠を超える活動」をさらに加速させ、お客さまから時代を超えて選ばれ続ける革新的なエネルギー&サービスカンパニーの実現に向けて、Daigasグループ全体で「不断の進化」を目指します。

 新中期経営計画を実現するに当たっては、当社のコア・コンピタンスとそれによって生み出す提供価値をグループ全体で明確にし、最大化させます。また、脱炭素化やデジタル化などの潮流を俊敏に捉え、Newノーマルな時代に適合すべく、抜本的な業務改革にも取り組む所存です。

井関 大阪ガス入社以来、これまで最も印象深かった出来事は何でしょうか。

藤原 入社以来、さまざまな経験をさせていただきましたが、大阪ガスケミカル社長時代には、自社よりも規模の大きいスウェーデンの「Jacobi Carbons AB社」のクロスボーダーM&Aを実現し、ヤシ殻活性炭で世界トップ企業に躍り出ました。さらに、活性炭と同様の機能を有する、無機系吸着分離材料を製造する水澤化学のM&Aを実施した結果、吸着分離材料を中心とした材料ソリューション事業を成長させる礎を構築することができました。これらの経験は、今後の社長業に生かせると考えています。

井関 中期経営計画のポイントを教えてください。

藤原 今回の中期計画には、「Creating Value for a Sustainable Future」というタイトルを付けました。未来において解決したい社会課題として、「低・脱炭素社会の実現」「Newノーマルに対応した暮らしとビジネスの実現」「お客さまと社会のレジリエンス向上」―の三つを「ミライ価値」と定め、私たちのソリューション・イノベーションにおける強みと、ステークホルダーの強みを組み合わせることで課題解決の実現を目指し、その成果を分かち合っていきたいという想いを込めました。

 この三つのミライ価値の最大化に向け、国内エネルギー事業、海外エネルギー事業、ライフ&ビジネスソリューション事業のそれぞれの事業領域において取り組みを着実に推進し、ステークホルダーと共にミライ価値を創造し成長し続けるために強くステップを踏み出す期間としたいですね。

 また各事業ユニットの自律的な成長を促進するため、経営管理指標にROIC(投下資本利益率)を導入しました。これにより全体最適な資源配分を実現し、強靭な事業ポートフォリオを構築することで複数の事業の集合体として進化させていきます。23年度のROIC目標5%に向け、まず今年度には4・4%を目指します。