【特集1まとめ】電力大消費時代の衝撃 DXがもたらす爆発的需要増の脅威

日本経済の成長に向け、政府が支援に力を入れる半導体産業とAI事業。
全国各地で半導体工場や大型データセンターの整備が進み、
これら新たな需要が、電力消費を爆発的に増大させる可能性が現実味を帯びてきた。
だが、再生可能エネルギーの導入が加速する一方、原子力の再稼働は遅れ、
競争力を失った大型火力の休廃止が進むなど、安定供給体制は盤石とは言えない。
需給構造の不確実性がますます高まる中で、業界・事業者は
DXがもたらす電力大消費時代を支えることができるのか―。
関係者への取材を通じて、電力システムが目指す方向性を探った。

【アウトライン】AI社会が突き付ける電力政策の限界 強靭性回復が日本経済復活の道開く

【レポート】DC・半導体活況の現場から 期待と不安渦巻く奮闘を追う

【レポート】光電融合技術でインフラの限界突破 消費増大問題解決の切り札に

【座談会】待ったなしの制度抜本見直し 電力需給構造が激変!?柔軟な仕組み構築できるか

【インタビュー】増加に転じた電力需要のトレンド 電源投資・系統整備への影響は

【特集2まとめ】バイオエタノールの挑戦 石油脱炭素化の切り札なるか!?

2050年カーボンニューラル、
30年CO2排出46%削減の目標達成に、
バイオエタノールが欠かせない状況になってきた。
運輸部門の脱炭素対策が重要な課題となる中、
安定供給、コストの両面から現実的な施策として、
バイオエタノールの活用に関心が高まっている。
取り組みで先行する米国事情を取材するとともに、
日本における課題、展望を探った。

【レポート】低炭素化する米国産の最新事情 自動車・航空機での活用に期待

【インタビュー】バイオエタノールへの期待大 さらなる活用に向けた準備を

【レポート】バイオ燃料で石油元売りが攻勢 供給網構築へ官民連携で挑む

【インタビュー】環境に配慮しリーズナブル 国内初「E7」ガソリン販売

【特集2】非可食由来バイオエタノールに注力 日米で商用生産への取り組み加速

【特集1まとめ】ガス自由化の功罪 規制料金廃止後の業界を徹底検証

2017年の都市ガス小売りの全面自由化から早くも7年が経過した。
新規参入を促し競争を活性化させようとさまざまな措置が講じられたが、
大手電力会社が参入した大都市圏を除けばほぼ無風。
自由化と同時にほとんどの事業者の料金規制が廃止されたとはいえ、
この間、原料費や資材費の高騰、脱炭素化や少子高齢化に伴う需要減など、
中小規模の地方都市ガス会社を取り巻く経営環境は厳しさを増す一方だ。
規制料金廃止後の都市ガス業界の実態とは―。
アンケート、個別取材、インタビューなどを通じて業界の“今”を徹底検証した。

【アウトライン】都市ガス会社に緊急アンケート 全面自由化後の実態を探る

【レポート】都市ガス会社に緊急アンケート 全面自由化後の実態を探る② 

【インタビュー】事業存続の岐路に立つ地方都市ガス 地域社会への貢献が生き残りの鍵

【覆面座談会】業界関係者がホンネで討論 「自由化」は何をもたらしたのか ガスシステム改革の光と影

[社告]購読料・会費改定と誌面刷新・月刊誌購読者特典のお知らせ

エネルギーフォーラムが4月から変わりました!

「エネルギーフォーラム」は2024年4月1日から月刊誌の購読料、およびオンラインサービスの会費を改定するとともに、誌面を刷新し、サービス内容を拡充いたしました。
海外情勢による資源・素材価格の高騰や円安の進展などを背景にした物価上昇の波を受け、弊誌も運営コスト全般の上昇という深刻な問題に直面しています。これまで購読者皆さまのご事情に寄り添い、あらゆるコストの削減に努めることで、弊誌の購読料維持のための努力を続けてまいりましたが、現状においてコスト上昇は常態化、従来の価格を維持することが困難となりました。
こうした事情から、月刊誌の購読料につきまして、現行の年間17,688円(本体定価1,474円、税込み・送料別)を、24年4月号(3月31日発売予定)から年間22,560円(本体定価1,880円、税込み・送料無料)に改定させていただきました。併せて、「エネルギーフォーラム・オンライン」の年会費(税込み)につきまして、現行の個人17,688円、法人80,000円を、4月1日から個人19,440円、法人87,000円に改定させていただきました。
月刊誌の誌面につきましては、読みやすさの追求や記事の質向上を柱に、字体・デザインの変更、新コーナーの創設など、内容を刷新いたしました。またサービス面では、月刊誌の購読者を対象とする新サービスを導入。月刊誌の巻末に掲載しているパスワードを使い「月刊誌購読者特典 登録&ログイン」のページで利用登録をすれば、期間限定でオンライン会員向けの記事や「石川和男の白熱エネルギートーク」といった配信番組が無料で閲覧できるようになりました。
今後も、国内随一のエネルギーオピニオン誌として、国民経済的見地からエネルギー政策・ビジネス・技術開発等の動向を掘り下げるとともに、課題や問題点を追及してまいります。引き続き、「エネルギーフォーラム」をご愛顧いただきますよう、お願い申し上げます。

【特集2】創業来のエンジニアリング力発揮 太陽光発電事業でフル活用

【テス・エンジニアリング】

テス・エンジニアリングは、コージェネレーションや石油燃料から都市ガスへの燃料転換、ユーティリティーの更新など、省エネや環境、コスト削減などトータルにサポートするエンジニアリング会社だ。エネルギー管理指定工場に該当する大規模工場の顧客を中心に手掛けてきた。こうした顧客に対し、近年は太陽光発電の導入を提案しており好調だ。
日本国内の電力事情、世界的な情勢不安、円安などが重なり、エネルギー価格のボラティリティーは激しさを増し、この先も続くと見られている。髙崎敏宏社長は「太陽光はコスト面から見て、自家消費であれば採算が合う。環境価値も付与されるため時流に乗っている」と現状を説明する。

太陽光と蓄電池を併設した井村屋の工場


同社が扱う太陽光発電はEPC(設計・調達・建設)とPPA(電力購入契約)と二つの販売スキームを用意している。EPCは買い取りやリース契約、PPAは顧客の敷地内に無償で太陽光設備を設置する。ただし設備所有者はテス・エンジニアリングになる。どちらを選択するかは、企業の考えによってさまざま。23年6月期に同社が完成させた太陽光設備のうち、EPCは2万6800kW、PPAは1万1100kWだった。「PPAは契約が20年と長期にわたる。近年は太陽光設備の信頼性が証明されつつあり、企業のリスク要因が減っている」(髙崎社長)とのことだ。


小売電気事業者の知見 需給管理機能など利用


太陽光発電において、同社の強みは創業以来培った設備や工場構内工事に関する設備知見と累計100万kW超の施工実績、そして小売電気事業者としての需給管理機能などを太陽光発電事業にも展開している点だ。
23年11月には、三菱地所とバーチャルPPA契約を締結した。同社が三菱地所の関連施設の屋根上に太陽光発電システム(1400kW)を設置し、発電した電気を、同社グループの需給管理機能を活用しながら市場価格連動買い取り制度(FIP) を用いて卸電力市場などに売電し、売電した電気に紐づく環境価値を「非固定価格買い取り(非FIT) 非化石証書」として三菱地所に提供する。
23年10月発表の湖池屋九州阿蘇工場の案件では工場棟の屋根に?家消費型システムを設置したオンサイトPPAモデルだが、余剰電力が発生する場合は同需給管理機能を活?しながらFIP制度を?いて売電し、売電した電気に紐づく非化石証書を需要家に提供する計画だ。
髙崎社長は「企業の脱炭素化に貢献する取り組みを推し進めるため、さらに太陽光事業を拡大していきたい。再エネにとどまらす、コージェネ導入や燃料転換など、当社の中核となる事業も引き続き拡大していく構えだ」と話す。同社のエンジニアリング力を基礎にした太陽光事業は今後も多くの企業から注目されそうだ。

太陽光事業について語る髙崎社長