【特集2まとめ】LNG火力の正念場 電力危機に挑む新設・運用・調達事情


今年3月、政府は東京電力・東北電力管内に電力需給ひっ迫警報を発令した。
引き続き電力不足は深刻で、7月1日から7年ぶりに節電を要請する。
一方、ウクライナ戦争によって国際資源情勢が大きく変化してきた。
ロシア産の禁輸リスクの高まりで、安定・安価のLNG調達に黄信号が灯る。
そんな中、LNG火力の新規運開や燃料確保に奔走する大手電力会社。
差し迫るエネルギー危機をどう乗り切るのか。正念場のLNG火力事情に迫る。

【アウトライン】電力不足打開の切り札に LNG火力が供給力確保に貢献

【レポート】次世代GTで低炭素時代へ対応 12月運開で安定供給に貢献

【レポート】火力進化の一翼を担う拠点 高効率発電所に生まれ変わる

【レポート】震度6被災後18時間での復旧 過去の経験による対応が奏功

【インタビュー】調達価格のボラティリティ低減へ LNG先物取引を試験上場

【レポート】歴史的なLNG不足と高騰 大手電力経営への影響を占う

【特集1まとめ】エネルギー危機下の参院選 自民圧勝予想で政策はどう動く


ウクライナ戦争を背景に世界的なエネルギー有事が勃発している。
G7(主要7カ国)の一角を担うわが国も例外ではない。
資源価格・需給ひっ迫の荒波が経済・生活に押し寄せ始めた。
こうした中で、参議院議員選挙の投開票が7月10日に行われる。
山積するエネルギー政策課題に、各政党はどう挑もうとしているのか。
アンケート調査を通じて争点を浮き彫りにするとともに、
資源小国の日本として、今後選択すべき政策の方向性を探った。

【アウトライン】各政党が訴えるエネルギー政策は 7月10日投開票へ熱い論戦

【ルポ】新潟選挙区の動向 県知事選と同様の構図 原発再稼働は争点にならず

【ルポ】比例区の動向 電力総連2議席に黄信号 原子力で「勝負」へ

【アンケート】主要政党のエネルギー政策

【覆面座談会】八方ふさがりのエネルギー政策 票にならないから争点化せず 政治家・有権者に重い責任

【インタビュー】エネルギーは全ての活動の土台 サハリン権益は国益を守る視点で

【インタビュー】エネルギー巡る混乱は政策失敗のツケ 今こそ省エネ・再エネの深掘りを

【沖縄電力 本永社長】総合エネルギー事業で新しい価値の創造目指しグループ全体の成長へ


沖縄本土復帰とともに 50周年を迎えた沖縄電力。「おきでんグループ中期経営計画2025」で総合エネルギーをコアに事業領域を拡大し、グループの持続的な成長を目指す。

【インタビュー:本永浩之/沖縄電力社長】

志賀 新社屋を拝見しました。沖縄の本土復帰とともに設立され、今年で50周年を迎える沖縄電力にふさわしい建物だと思います。

本永 ありがとうございます。2022年5月15日は、創立50周年ということもあり、記念事業の目玉として、間に合うように建て替えを計画していました。

志賀 本永さんが社長に就任する前からですか。

本永 計画自体は當眞嗣吉社長(03~07)の時代からありましたが、資機材高騰の問題もあり、計画を温める状態が続いていました。一方で旧社屋の老朽化が進み耐震性にも問題があったため、50周年の節目に合わせた形です。

志賀 趣向を凝らしたデザインで、職場環境の良さを感じました。

本永 デザイン設計は地元の設計会社と当社グループの沖縄エネテックと共同で「オフィスの開放感」をコンセプトに作ってもらいました。入り口には「ヒンプン」と呼ばれる門構えを作り、随所に沖縄らしさを取り入れています。7階のカフェテリアには約200人が利用できるスペースがあり、打ち合わせでも活用できます。オフィス内は固定席を設けないフリーアドレスを導入し、社員同士の活発なコミュニケーションが生まれることを期待しています。

志賀 電力会社ならではの特長はありますか。

本永 敷地内にエネルギーセンターを併設しました。グループで展開する総合エネルギーサービスの事業モデルを直に見ることができる施設です。非常用発電機やガスコージェネレーション設備も完備し、BCP(事業継続計画)機能に優れた施設となっています。

4月に完成した新本店社屋

志賀 エネルギーサービスプロバイダ(ESP)を具現化したような本社です。総合エネルギー事業を展開する沖電グループの象徴だと言えます。

本永 エネルギーサービスは説明を聞くだけでは理解がしにくいです。しかし直接当社に来てもらい、施設を見てもらえれば、設備がどのような役割、機能を持っているか分かりやすいと思います。ESP事業を展開するグループ会社・リライアンスエナジー沖縄のショーケースのようになっています。

もとなが・ひろゆき  1988年慶応大学経済学部卒業、沖縄電力入社。2013年取締役総務部長を経て、15年副社長就任。お客さま本部長、企画本部長を担当。19年4月から現職。